チャリ10分という距離感 #コミュ考

チャリ10分という距離感 #コミュ考

植原正太郎がコミュニティとか共同体についてふわふわ考えるコラムです。

「風邪で倒れた時にお粥を届け合う関係づくり」を目指すMKN(武蔵小山ネットワーク)。去年、ふざけ半分で始めたご近所コミュニティだけど、大いなる学びが詰まった実験に育っています。そんなMKNの学びを棚卸し。

MKNについてはこちらのマチマチに取り上げていただいた記事をご覧ください↓

風邪のときにおかゆを持っていける関係性を都会で!武蔵小山の若者コミュニティ「MKN」とは①

MKNに新しいメンバーを誘う時に、いくつかゆるい条件があります。その一つが、参加するメンバーの自宅が「チャリ10分」の距離の範囲内に収まっているか、ということです。

範囲にすれば直径2.0kmの円の中、というところでしょうか。これは、武蔵小山駅か西小山駅を最寄駅としてればだいたい収まります。

大事なのは「誰かの家からチャリ10分」じゃなくて「みんなの家がチャリ10分」で収まってること。

どうしてそんなルールができたかは定かではないのですが「お粥を届けに行くのにチャリで15分も20分も掛ってたらダルい」というくらいの話だったと思います。せっかくつくったのも冷めちゃうしね。

でも「チャリで10分」なら「ちょっくら行くか!」となる感覚はあります。だから、すごいしっくりきてる距離感なのです。

 

さて、この距離感について、別な切り口の考察が「つながり 社会的ネットワークの驚くべき力」という本に描かれててハッとしたので、メモがてら紹介します。

本の趣旨は「人間という生き物は、付き合いのある家族・友人・恋人から、大きな影響を受ける」という感じ。まるで感染病のように、感情、幸福度、健康などについて、ただ「つながりがある」というだけで作用が働くという。太った人が周りに多ければあなたも肥満になる確率が上がったり、幸せな人が周りに多ければあなたも幸せになる確率が上がったり。

そこで、幸福度と距離感の実験があったのでご紹介。


私たちの発見によれば、1.6km以内に暮らす友人が幸福になると、あなたが幸福になる可能性は25%増す。対照的に1.6kmより離れて暮らす友人が幸福には何の影響も及ぼさない。
(中略)
こうしたすべての発見が示しているのは、おたがいの感情から影響を受け合う人たちの近接性が重要だということである、隣の住人が及ぼす影響力を考えると、深い個人的つきあいに劣らず、顔を合わせての交流が幸福の広がりを左右することがわかる。

引用おわり。

要は、顔をすぐに合わせられる距離感に友人と暮らしてると、お互いの感情や幸福が、知らず知らずのうちに伝播するという話なのです。しかも、濃い関係であるほど、さらに。

ドンピシャではないにしろ、MKNの「チャリ10分=2.0km」に近しい距離感だったのです。

幸いにもMKNのメンバーは幸せそうな仲間が多いので(笑)、この本で描かれてる実験結果がホントなら、お互いにとても良い影響を及ぼしあってるということです。

そして、裏を返せば「チャリ10分」圏内の友人を大切にして、相手が幸せになってもらえれば、自分も幸せになれる可能性が高まるという。

近所に住むというのは、いいものです。

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